リハプライド 佐世保日宇お知らせ・イベント

軽度の認知症だけでなく、重度の認知症の方にこそ、効果のあるリハビリです!

2015年08月21日

今回は認知症についてのお話をお届けしたいと思っています。

先日、あるケアマネジャーしていたところ、

「リハプライドさんは良いリハビリを提供しているので、軽度の認知症なら、お勧めできますね」というお言葉をいただきました。

とても嬉しいお褒めの言葉だったのですが、本当は軽度の認知症の方だけでなく中重度の認知症の方でも受け入れることができむしろ喜んでいただける可能性が高いのです。

下の図は、パワーリハビリテーション学術大会に提出された論文からの抜粋ですが認知症高齢者の日常生活自立度方も、HDS-RMMSRBMT等のスコアが全て改善しています

認知症 図.jpg

        スコアが改善!!  ↑     ↑     ↑     ↑

HDS-Rは、ご存知の方も多いとは思いますが「長谷川式認知症スケール(改定版)」です。

聖マリアンナ医科大学の名誉教授であり、認知症の専門家である長谷川和夫先生開発した認知症のテストで、日本では広く使われています。

MMSはミニメンタルステート検査と言って、アメリカのフォルスタイン教授を中心とした研究グループが1975年に開発した認知症テストであり、RBMTは、リバーミード行動記憶検査と言って、1985年にオックスフォード大学のリバーミードリハビリテーションセンターで開発されたテストです。

これらのテストには、それぞれ特徴があるのですが、私たちのリハビリは、その全てのテストにおいて改善の実績があります

また、HDS-RMMSRBMTといった認知症の症状だけでなく、S-Scoreと言う「自発性テスト」でも、数値が改善しています

アリセプトの3倍の効果

もう1つ、パワーリハビリテーション学術大会に提出された実績をご紹介します。

皆さんご存知だとは思いますが、認知症の薬として有名な「アリセプト」という薬があります。

このアリセプトは、日本での発売認可にあたってその効果を判定するために「ADAS」という複雑な認知症テストが行われています。

その結果は厚労省から発表され、ADASの総合点数で見たときのアリセプトの効果(分かりやすく言えば知的レベルの改善度)は、5mg投与で-2.0910mg-2.73でした

これが公的な評価で、この結果をもって、「アリセプトは有効」と発売が認可されました。

下の図は同じADASでテストした、私たちのリハビリの効果です

認知症 図2.jpg

認知症 図4.png

改善度は-7.50(エーダス合計欄の「差」の項)で、アリセプト5mg投与の3倍以上、10mg投与に対しても3倍近い効果があることが分かりました。

このように、専用のメディカルマシンを使った私たちのリハビリは、認知症に対して大きな改善が導けることが確認されています。

私たちのリハビリは、中重度の認知症も改善を目指せます!

以前から、ハーバード大学や京都大学などでは、「運動」は認知症の予防だけでなく、改善にも効果があることが報告されてきました。

認知症と身体の動きは無関係のようで、実は密接な関係にあります。

実際に、認知症と診断されている方は身体の動きが鈍くなっています

例えば疲れているとき、私たちは大切なことを見落としたり、気付かなかったりすることよくあります。このように、健康な人間でも身体の状態によって、認知の働きが鈍ったり、敏感になったりするのは、皆さんが経験していることだと思います。

実は、このように身体の動きが認知に与えている影響に関する理学的な根拠も確認されています。

先ほど例に出したアリセプトは、脳内のアセチルコリンという神経伝達物質の分解を防ぐための薬です。

実は認知症、特にアルツハイマー型の認知症では、脳内のアセチルコリンが著しく減少していることが分かっており、アリセプトというのは、このアセチルコリンを分解する酵素の働きを抑える効果があります

しかしアリセプトはアセチルコリンの分解を食い止め、認知症の進行を遅らせる働きはありますが、残念ながら、濃度を高めて認知症を改善する効果まで期待できません。

ところが、専用のメディカルマシンを使った私たちのリハビリでは、アセチルコリンの濃度を高めて認知症を改善する効果が期待できます。

私たちのリハビリの大きな特徴は、筋肉を鍛えるのではなく、日常生活動作である「立つ」「座る」「歩く」という動作を、ごく軽い負荷で、全く同じ角度、全く同じポジションで何度も繰り返すことで、廃用性になった筋肉を活動筋に戻していくことにあります。

実はこのなんとアセチルコリンの内分泌が通常10万倍にも高まることが研究によってらかになっています

また、運動は、心理的な効果も生み出すことが研究でも明らかになっています。

精神科の研究者の間では、認知症と「うつ」は、きわめて近い病気であると考えられており、認知症だと診断された人が後になってうつ病だったことが分かったり、逆にうつ病として発病する認知症が存在したりすることが知られています。

このような「うつ」は、運動を行うことで大幅に改善することが広く知られています。

例えば、1985年に発表されたノルウェーの精神科医エギル・マーチンセン氏の臨床試験では、作業療法士による作業療法と運動を比較し、運動の方より大きい改善効果があることが確認されています。

「中重度の認知症の方にはリハビリなんて無理」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、専用のメディカルマシンを使った私たちのリハビリなら、中重度の認知症の方にも遊感覚で、リハビリを楽しんでいただけます

そして、そうやってリハビリを行うことで、認知症の症状が大きく改善する可能性があるのです。

1人でも多くの方に見学していただき、通所できそうであれば、ぜひ私たちのリハビリに通っていただきたいと思っています