さて、今回は、脳血管疾患の後遺症や廃用症候群の方に対する、
私たちのリハビリ効果についてお話ししたいと思います。
脳血管疾患の方は、回復期に病院でPT(理学療法士)、OT(作業療法士)、
ST(言語聴覚士)のリハビリを受けていると思いますが、
私たち『リハプライド』のパワーリハビリテーション(以下、パワーリハビリ)は、
医療現場で一般的に行われるリハビリとは、アプローチ方法が違います。
私たちのパワーリハビリは、運動学習理論に基づき、
リハビリ専用のトレーニングマシンを使用して、
軽い負荷で、同じ運動を繰り返すことにより、
使われなくなった部位の筋肉(不活動筋)の機能回復を目指します。
非常に地道なアプローチですが、マシンを使用するため、
いつでも同じ負荷で、同じ正確な軌道の運動を繰り返し行うことができますので、
ある意味、最も基本的で確実なアプローチ方法であるといえるのです。
回復期にPT、OT、ST のリハビリを受け、ある程度機能が回復した方でも、
私たちのパワーリハビリを行うことによって、
さらなる改善効果を得られたという例もあります。
また、何年も前に回復期のリハビリを終えて、
後遺症が長く続いていた要介護3や4の方が、
わずか3カ月ほどで要介護1や要支援レベルまで回復した、
というケースもございます。
これは、脳血管疾患の後遺症などで、
身体を動かさない生活が続いたことによる“廃用症候群”に対して、
私たちのパワーリハビリが高い改善効果をもたらすからです。
ここで、廃用症候群を発症する原因について整理したいと思います。
病気やケガなどの治療で長期間にわたって入院し、安静状態が続くと、
全身の筋肉を動かさないために、筋肉や関節、臓器の運動能力が低下します。
また、高齢者は、膝の関節などに痛みを感じることが増え、
動かすと痛みを伴うため、だんだんと動くことが億劫になり、
買い物や散歩などに出掛ける機会が減少する傾向にあります。
関節を動かさなければ、関節の動きはさらに鈍くなり、
ますます身体を動かす機会が減っていきます。
このような悪循環が続くと、身体機能は日に日に低下していき、
廃用症候群が進行するのです。
廃用症候群の進行は速く、特に高齢者は1週間寝たままの状態を続ければ、
10~15%程度の筋力低下が見られるといわれます。
つまり、介護度の重い方ほど、脳血管疾患による後遺症だけではなく、
後遺症のために動きづらい期間が続いたことによって、
廃用症候群になっているケースが非常に多いのです。
このような場合、私たちのパワーリハビリを始めると、
わずか数カ月で劇的に状態が改善するケースも珍しくありません。
リハビリ専用のトレーニングマシンを使用するため、
毎回、同じポジション、同じ角度で、同じ正確な運動を続けられ、
しかもそれは、要介護者の“座る・立つ・歩く”という、
3つの基本的な生活動作の改善に目的を絞って、
そのために必要な筋肉に働きかける運動になっていますので、
“動かさないことで、動かなくなった筋肉(不活動筋)”に対しては、
驚くほどの改善効果をもたらすのです。
そのような理由で、車イス生活だった方が、
わずか3カ月のリハビリによって歩けるようになる、
といった顕著な改善事例が実現するのです。