●要介護の原因
アルツハイマー型認知症、
僧房弁狭窄症(低ナトリウム血症はなく、水分制限はない)
●通所回数
週2回利用(リハプライド)
※週2回、訪問介護を利用
●この改善事例のポイント
●通所する前は・・・
平成29年夏頃から同じ話を繰り返すなどの症状が頻繁になり、病院を受診したところ、アルツハイマー型認知症と診断された。平成30年1月、僧房弁狭窄症が重度化し、手術を受ける。食事量は少量で、飲酒が多い(1日にビール700ml)。ほとんど外出せず、運動不足。人付き合いは好きでよく世話をしてくれるが、同じ話を繰り返す。「認知症の進行を防ぎたい」「他者との交流や運動の機会を得たい」「奥さまの介護負担を軽減したい」というご本人とご家族の意向から、平成30年8月、『リハプライド』の利用を開始する。
●認知症の症状 アセスメント《言動の異常》
①「私は営業で全国を飛び回っているんだ」と言う。 | |
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時 間 | 12~14時 |
場 所 | 『リハプライド』の休憩中、自宅の居間 |
状 況 | テレビを見ているとき、奥さまと2人でいるときなど。 |
②「今日の営業もお疲れさまでした」と奥さまに言う。 | |
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時 間 | 19~20時 |
場 所 | 自宅の居間 |
状 況 | 食事中に奥さまへ(奥さまを同僚だと思っている)。 |
③「これから営業に行ってきます」と言って、家を出る。 | |
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時 間 | 朝8時 |
場 所 | 自宅の玄関 |
状 況 | デイサービスに向かう前。 |
④「今日は○○と営業同行したんだ」と話す。 | |
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時 間 | 19~20時 |
場 所 | 自宅の居間 |
状 況 | 食事中に奥さまへ。 |
⑤「営業は疲れるけど、楽しいね」と話す。 | |
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時 間 | 19~20時 |
場 所 | 自宅の居間 |
状 況 | 食事中に奥さまへ。 |
●ADLの変化
平成30年8月時点 | 平成31年5月時点 | ||
身長・体重・BMI | 164cm・71kg・26.4 | 164cm・71kg・26.4 | |
水分摂取量 | 600ml/日 | 3900ml/日 | |
食事 | 1000kcal/日 | 1800kcal/日 | |
生活リズム | 飲酒:ビール700ml/日 | 飲酒:ビール150ml/日 ※休肝日:2日/週 | |
日中の過ごし方 | 通院以外は自宅で過ごす。 | 毎日外出している。 | |
ADL | 食事 | 1日2~3食 | 1日3食バランスよく |
排便 | 3日に1回程度 | ほぼ毎日排便 | |
排尿 | 日中2~3回/夜間2~3回 | 日中5~7回/夜間良眠 | |
歩行 | 週1回の通院時に300m程 | リハプライド:500m+帰宅後:1000m(週2回) 訪問看護:2500m(週2回) 奥さまと散歩:2000m(週1回) 次女と散歩:3000m(週1回) ショッピングモール:3000m(週1回) ※週平均:2300m/日 |
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1週間の 外出状況 |
ほとんど外出しない。 | 毎日外出している。 | |
認知症の症状 | ほぼ毎日、同じ時間帯に同じ言動 を繰り返す。 |
全て消失した。 |
●まとめ
【4つの基本ケアについて】 | ||
①水分 | ⇒ | 通所開始時:600ml →現在:平均3000ml超えにより、日中における意識の覚醒水準がUP。 |
②食事 | ⇒ | ・宅食の利用や栄養士の指導でバランスが改善する。 ・義歯の調整で、正しい咀嚼が可能になる。 ・食欲が増進した結果、飲酒量が700ml→150mlへ減少する。 |
③運動 | ⇒ | 通所開始時は、週1回の通院時に300m歩くのみだった。 ↓ ・リハプライドで500mと帰宅後に1000mを週2回。 ・訪問看護で2500mを週2回。 ・その他に2000~3000mの外出を週3回。 ・平均して1日2000m以上歩くようになった。 |
④便通 | ⇒ | "4つの基本ケア"と"便秘を治す7つのケア"で、3日に1回の排便が毎日となる。 |
●考察
●終わりに