改善事例

80歳/男性・要介護1 認知症

水分摂取とパワーリハビリで、 認知症の症状が改善した事例!

●要介護の原因
アルツハイマー型認知症、糖尿病、心疾患、腰椎


●この改善事例のポイント

  • 水分摂取とご利用回数を増やしたところ、それに伴ってご利用者さまの表情が明るくなり、言動もしっかりしてきた。
  • ご利用者さま一人ひとりに合わせた指導とお声掛けを、スタッフ全員の共通認識として取り組むことの大切さが改めて分かった。

●リハビリを始めたきっかけ
平成3年頃から糖尿病の治療を始めました。平成12年より年4回の検査入院をしており、平成15年からインシュリン投与を開始しています。検査入院を繰り返す中、徐々に体力・筋力の低下を感じるようになったため、『リハプライド』への通所を考えました。なお、通所前の平成26年1月にアルツハイマー型認知症と診断されています。

●リハビリを始めてから・・・
アルツハイマー型認知症ということもあって、当初はマシン動作をなかなか覚えられず、カウントの仕方を教えたり、スタッフが横に付いていろいろフォローすることも多かったのですが、徐々に動作もスムーズになってきました。また、ご自身から他のご利用者さまへ声を掛けたりすることはなかったのですけど、水分摂取とご利用回数を増やし始めてから、表情が目に見えて明るくなり、他のご利用者さまとのコミュニケーションもよくなってきて、笑顔も増えました。


平成27年3月17日 平成30年3月7日
Timed UP & GO 11.22秒 6.9秒
開眼片足立ち 3秒 3.4秒
握力 右8.2kg 左7.5kg 右15.4? 左15?
ファンクショナルリーチ 21cm 16cm
長座位体前屈 26.5cm 16cm
30秒間足踏み 17回 29回
水分撰取量の変化 記録なし 通所時:1400ml/1日
自宅時:1100ml/1日
主訴の変化 両手に痺れがある。
両肩が痛くて腕が上がらない。
手の痺れが軽減され、両手とも握力が改善された。TUGはタイムとともに姿勢の改善が見られる。
生活状況等の変化 開始時は体調不良で、両肩に疼痛があった。5月18日から半月入院。退院後は両肩の疼痛が軽減された。 表情も良くなり、笑顔が増えて来た。夜間のトイレが減少傾向にある。

●マシントレーニング

ローイング 5.0? 3セット → 5.0? 3セット
レッグプレス 12.5? 3セット → 20? 3セット
チェストプレス 2.5? 3セット → 5.0? 3セット
ヒップアブダクション 7.5? 3セット → 10? 3セット
トーソフレクション 7.5? 3セット → 5.0? 3セット
レッグエクステンション 5.0? 3セット → 5.0? 3セット


●考察
以前は、ご夫婦でいろいろな所へ旅行に出掛けたりしていたのですが、平成3年頃から糖尿病の治療を始めました。平成12年より年4回の検査入院をしており、平成15年からインシュリン投与を開始しています。平成20年には腰痛も悪化し、毎年の検査入院を繰り返す中、徐々に体力・筋力の低下を感じるようになったため、『リハプライド』への通所を考えました。なお、通所前の平成26年1月にアルツハイマー型認知症と診断されています。

通所開始時は、両手に痺れがあり、両肩も痛くて、腕が上がらない状態でした。また、マシン動作がなかなか覚えられずスムーズにできなかったので、カウントの仕方を変えるなど工夫したところ、動作も徐々によくなってきました。
当初は、ご自身から他の利用者さまへ話し掛けたりしなかったのですが、水分摂取を増やして、ご利用回数を多くした(週3回→週4回)頃から、表情が目に見えて明るくなり、笑顔も増えてきました。それと共に、他のご利用者さまとのコミュニケーションもよくなってきて、最近では自ら率先し、紙ゴミ箱の作り方を皆さんに教えたりしています。

ご利用当初より水分摂取量が増えており、現在、通所時は1日:1400ml、通所しない日は自宅で1日:1100mlを摂取しています。認知症の症状を進行させないためにも、竹内理論にある通り1日:1500ml以上の水分摂取を目標にしています。

今回の事例から、認知症のご利用者さまには、水分摂取量を増やすことと、ご利用回数を増やすこと=パワーリハビリの頻度を増やすことで、表情が明るくなり、言動までしっかりしてくるということが改めて分かりました。

今後とも、単一的な指導ではなく、ご利用者さま一人ひとりに合わせた指導とお声掛けを、スタッフ全員の共通認識として、日々取り組んでいきたいと思います。

(リハプライド・博多)