改善事例

97歳/女性・要介護2 重度の関節疾患・骨折

ご高齢(97歳)の方でも、
無理のないパワーリハビリでADLが改善した!

●要介護の原因
腰椎圧迫骨折、ぜんそく、うっ血性心不全、腰痛・打撲痛(入浴時に転倒)


●この改善事例のポイント

  • ご高齢(97歳)の方でも、転倒によるADLの低下を"無理のないパワーリハビリで改善することができる"と改めて実感した。
  • ご高齢であり、ぜんそく・心不全等の疾患をお持ちだったので、その日の体調に合わせ、呼吸が乱れないように様子を見ながら、軽い負荷のマシントレーニングを行った。

●リハビリを始めたきっかけ
8年前、転倒による腰椎圧迫骨折で入院しました。その後、寝たリ起きたりの生活をしていましたが、2年前の入浴時に、再度転倒して腰を打撲。以前からの腰痛に打撲痛も加わって、ADLが著しく低下しました。このままではいけないと思い、起居動作の維持・向上、転倒防止と歩行の安定のために、パワーリハビリで身体機能を維持して、良好な人間関係や楽しみのある生活を送りたいという思いから、リハプライドへの通所を決めました。

●リハビリを始めてから・・・
ご高齢であり、ぜんそく・心不全等の疾患をお持ちでしたので、その日の体調を見ながら、生活の中の自然な動きに合わせた、軽い負荷のパワーリハビリを行いました。結果、3カ月後にはほぼ全ての体力測定で改善が見られました。スタッフの支援の中、ご本人の努力もあって、以前の身体機能へ近づくことができています。また、ご入浴後のメイク(身だしなみ程度)を再びするようになり、周りの方への気配りもできるようになりました。


平成28年8月19日 平成28年11月14日
Timed UP & GO 47.13秒(杖有) 25.18秒(杖有)
開眼片足立ち 4.00秒(杖有) 14.94秒(杖有)
握力 右9.1kg 左9.4? 右10.5? 左9.6?
ファンクショナルリーチ 22.5cm(座位) 26.5cm(立位)
長座位体前屈 22.5cm 32.0cm
30秒間足踏み 28回(手すり) 28回(手すり)
水分撰取量の変化 1,250ml 1,050ml
主訴の変化 腰痛がひどく、立ち上りが困難。
2?3機種のマシントレーニング後、めまい、貧血、ベッドで横になることも多い。
根気強くマシンへお誘いし、困難だったレッグプレスも実施できるようになる。負荷・回数は、無理をせず、初回のまま行っている。
生活状況等の変化 マシンへの移乗は、車イスをマシンの横に付けて行っている。
立位ならびに歩行不可能だったため、機械浴である。
車イスからマシン、マシン間の移動は、杖歩行または手引きになった。腰痛も軽減され、一般浴へ戻ることができた。

●マシントレーニング

ローイング 2.5? 1セット(変更なし)
レッグプレス 7.5? 1セット(  〃  )
チェストプレス 2.5? 1セット(  〃  )
ヒップアブダクション 2.5? 1セット(  〃  )
トーソフレクション 2.5? 1セット(  〃  )
レッグエクステンション 2.5? 1セット(  〃  )


●考察
8年前の平成22年、転倒による腰椎圧迫骨折で入院しました。その後、寝たり起きたりの生活をしていましたが、2年前の入浴時に再度転倒して腰を打撲。以前からの腰痛に打撲痛も加わって、ADLが著しく低下しました。

しかし、ご本人の「あと3年で100歳だから頑張る。良い人間関係や心身の状態を保ち、楽しみのある生活を送りたい」という願いを受けて、在宅生活における起居動作の維持・向上、転倒防止と歩行の安定のために、マシンを中心とした無理のないトレーニング(パワーリハビリ)で身体機能の回復を目指しました。合わせて、事業所内では他のご利用者さまとのコミュニケーションを通して、穏やかな時間を送っていただきたいと思いました。

マシントレーニングについては、ご高齢であり、ぜんそく・心不全等の疾患をお持ちでしたので、その日の体調を見ながら、呼吸が乱れないように時間をかけ、生活の中の自然な動きに合わせた、軽い負荷のパワーリハビリを行いました。また、随所に休息を入れ、水分もたくさん摂取していただきました(ご本人もペットボトルでお水を持参されています)。

結果、3カ月後にはほぼ全ての体力測定で改善が見られました。
ご高齢(97歳)の方でも、転倒によるADLの低下を"無理のないパワーリハビリで改善することができる"と改めて実感した次第です。
スタッフの支援の中、ご本人の努力もあって、以前の身体機能へ近づくことができています。

ご利用者さまの体調と笑顔は比例します。これからもたくさんの運動と笑顔が溢れた事業所になるよう、スタッフ一同、頑張っていきたいと思います。

(リハプライド亀戸)