改善事例
積極的なリハビリで、関節リウマチが大きく改善した!
(※通所開始時と、約2年2カ月後の比較動画)
●要介護の原因
関節リウマチ、糖尿病、高脂血症
●この改善事例のポイント
- パワーリハビリに加えて、ご利用者さまに特化した個別機能訓練プログラムを実施したことが、相乗効果をもたらしたと考える。
- スタッフのポジティブな声掛けが、ご利用者さまのリハビリに対する消極的な気持ちを、積極的なものに変えることができた。
●通所する前は・・・
リハビリを始める以前は、自宅内でも車イスを使用しており、1日の大半はベッドで横になっているか腰かけている状態でした。「以前のように動けるようになって、家族への負担を減らしたい」と思い、『リハプライド』への通所を開始しました。
●通所後は・・・
週3回利用し、マシントレーニングに加えて、平行棒、マットを使用しての歩行訓練、足踏み、屈伸、足上げなどの個別機能訓練を実施しました。性格も明るくなり、笑顔が増え、服装を気にしたり、化粧もされるようになって、意思表示もしっかりできるようになりました。
●リハビリでの変化(※平成27年9月と12月の比較)
平成27年9月11日 | 平成27年12月2日 | |
Timed UP & GO | 15.17秒(杖なし) | 15.03秒(杖なし) |
---|---|---|
開眼片足立ち | 2秒 | 3秒 |
握力 | 右:5.5? 左:測定できず | 右:6.0 kg 左:測定できず |
ファンクショナルリーチ | 7.0?(立位) | 8.5?(立位) |
長座位体前屈 | 11.5cm | 13.5cm |
30秒間足踏み | 21回 | 25回 |
水分撰取量の変化 | 900ml | 900ml |
主訴の変化 | リウマチによる指の変形はあるが、一生懸命ペンを持っている。塗り絵をする時間も多く、色も濃く塗ることができる。 | 昼食でも箸を持ち、時間をかけて丁寧に食べる練習をしている。小さな豆もスプーンに頼らず、一粒ずつ箸で上手につまむ。 |
生活状況等の変化 | フロア内は片手引き歩行。 車イスの使用はなくなった。 |
歩行が安定してきた。浴槽を跨ぐことが可能になったため、機械浴から一般浴となった。 |
●マシントレーニング(※平成27年9月と12月の比較)
ローイング | 2.5? 2セット(左手バンド) → 5.0? 2セット(バンドなし) |
---|---|
レッグプレス | 5.0? 2セット(両足バンド) → 7.5? 2セット(バンドなし) |
チェストプレス | 2.5? 1セット → 2.5? 2セット |
ヒップアブダクション | 2.5? 2セット → 5.0? 2セット |
トーソフレクション | 2.5? 1セット → 2.5? 2セット |
レッグエクステンション | 2.5? 2セット(左足バンド) → 5.0? 2セット(バンドなし) |
●考察
関節リウマチは、体のあちこちの関節に炎症が起こり、関節が腫れて痛む病気です。進行すると関節の変形や機能障害が起こります。
このご利用者さまは、当初、車イスを利用されており、通所開始時も「私には無理だから」「痛いから」「怖いから」と、臆病な気持ちや消極的になることが先に立ち、マシントレーニングを拒否することがありました。
しかし、「安心してください。頑張って続ければ、絶対よくなりますよ」とスタッフ全員で励まし、現状維持ではなく"向上させる"気持ちを忘れずに持っていただくよう、毎回お声掛けを続けました。その後、徐々に痛みが軽減していき、それに合わせて、ご本人もだんだんと前向きにマシントレーニングを行うようになりました。スタッフのポジティブな声掛けにより、ご本人の消極的な気持ちを積極的なものに変えることができたのではないかと思います。また、マシントレーニングに加えて、マットを使用しての歩行訓練、平行棒、足踏み、屈伸、足上げなど、ご利用者さまに合わせた個別機能訓練プログラムを組み立て、積極的に実施しました。
体力測定は、ほとんどの項目で改善が見られ、細かい指先の動作も可能になってきました。入浴時は、浴槽のふちを跨ぐのが困難で機械浴の利用でしたが、跨ぐことが可能になったため、一般浴にて入浴されるようになりました。表情の変化や化粧をするなどの行動変容も見られ、性格も明るくなり、笑顔が増えました。
以上のように、関節リウマチ特有の痛みで、あまり動くことができずに車イス生活をされていた状況から、『リハプライド』の自立支援介護とパワーリハビリによる2年間のリハビリで、自立歩行ができるまでに改善しました。
今後も、ご利用者さまのニーズをしっかりと把握し、個々のご利用者さまに応じたプログラムを提供して、より一層サービスの向上に努めていきたいと思います。