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出版業界専門紙「新文化」2015年10月22日

出版業界専門紙「新文化」2015年10月22日

著者見参 わたしの1冊
「高齢者も家族も幸せになれる」
山下社長、介護実践本を上梓

 社長がこのほど、ダイヤモンド社から『介護で会社を辞める前に読む本』を上梓した。

 リハコンテンツは2010年9月に開業してから全国に直営14店舗、FC176店舗を展開する大手介護事業会社。

 65歳以上の高齢者が国民の26%に当たる約3320万人となり、介護問題が深刻化するなか、ドイツの医療用トレーニングマシンを各施設に導入し、「パワーリハビリ」を取り入れることで身体の機能改善を図っている。

 一般型デイサービスでは、食事、入浴、カラオケ、ぬり絵などを行って過ごすが、なかには馴染めずに閉じこもる高齢者もいる。リハプライドでは6台の専用マシンを使い、軽い負荷をかける有酸素運動をすることで、肘や膝の痛みが軽減し、歩けるようになったり、うつ病が治った高齢者の改善事例が数多くあるという。

 同書では、いま社会問題になっている介護現状と、同社が実践するリハビリ介護の効果を紹介。誰もが直面する介護問題に正面から向き合い、介護認定や介護保険の詳細は寝たきりにならないための対策、自宅でできるリハビリ体操なども記した。

 介護は本人以上に家族の負担が大きい。トイレの場所が分からず尿に失禁する親の尻を叩き泣きながら排泄物の世話をする人、介護をする80%の人がストレスを感じている。昨年は54歳の男性が言いつけを聞かない父を外出先に置き去りにし、保護責任者遺棄の容疑で逮捕される事件もあった。

 また、働きながら介護をする人は約290万人で、そのうち毎年10万人が介護を理由に会社を辞めているという。残業ができない人も少なくない。

 突然、父や母が倒れても特別養護老人ホームは6754施設(2013年時点)しかなく、待機者は約50万人。介護保険が適用されない老人ホームは入居一時金が数百万円で、月々20~30万円の費用がかかるところもある。安倍内閣はこの対策として今年9月に「特別養護施設の特例入居の算定措置」を発表している。

 そんななか、リハコンテンツは1年に40店舗のペースで施設を増やし続け、高齢者と家族に敬意をもって真摯に向き合い、多くの人の笑顔を取り戻している。
山下社長は「高齢者の方々が歩けるようになり気持ちが明るくなることで、行動も変わってきます。自身が文章になれば、家族も幸せになれます」と語る。

 発売後、紀伊國屋書店新宿本店の趣味・実用書部門、丸善丸の内本店のノンフィクション部門などの週間ベストで1位となっている。1400円。(M)